電気自動車(BEV)であるIONIQ5が納車されて、最初に直面したのが「充電問題」です。
とりあえず自宅の100Vコンセントで運用を始めてみたものの、
という状態でした。
EVは「家で充電できるのが便利」とよく言われますが、実際に運用してみると、
充電環境によって快適さが大きく変わることに気づきます。
そこで今回、
という2つを同時に検証してみました。
その結果、見えてきたのは——
EVの自宅充電は「なんとなく」で選ぶと確実に後悔する
という、かなり現実的な結論でした。
結論(先に重要ポイント)
まずは今回の結論からです。
補足(初心者向けの一言)
この記事では、
といったポイントも、できるだけ分かりやすく解説していきます。
100V充電のリアル(実測)

毎日充電しているにも関わらず、回復が非常にゆっくりなのが分かる。
1週間の実測結果(外充電なし)
今回の検証では、2026年3月12日から3月19日までの1週間、
外部充電なし・自宅100Vのみで運用しました。
結果は以下の通りです。
走行距離
296km → 472km
👉 実走行距離:176km
バッテリー残量
37% → 80%
👉 +43%
電力量に換算すると
IONIQ5のバッテリー容量は84kWhのため、
84kWh × 0.43 = 約36.1kWh
👉 この1週間で実際にバッテリーへ蓄えられた電力量は約36kWh
ここから分かること
176km走行するために約36kWhを消費しているため、
約4.9km/kWh(実運用ベース)
これは通常の電費(約6km/kWh前後)より低く見えますが、
が含まれているため、むしろ現実に近い数値です。
「メーター上の電費」と「実際に消費した電力」は一致しない
というのがここでの重要ポイントです。
充電条件

価格: 65,000円(税込)
- 出力:0.6〜1.1kW(Bluelinkや純正ケーブルで調整可能)
- 使用時間:毎晩 約10〜12時間
実際の増加量
1晩で約6〜8%
数字を分かりやすくすると
IONIQ5(84kWh)の場合、
1% ≒ 約0.84kWh
です。
つまり今回の結果は、
ということになります。
12時間かけて、これだけしか充電できていない
というのが実態です。
走行距離に換算すると
IONIQ5の電費(今回:約6.1km/kWh)で計算すると、
一晩充電しても「30〜40km分」しか増えない
わけです。
見えてきたこと
👉 思っているより全然増えない
さらに言うと、
減らないけど、余裕も全くない
というのが正直な感想です。
日常的に使うには、
という、かなりシビアな運用になります。
「100V充電は“増えない”のではなく、
“増えているが効率が悪い”というのが今回の結論でした。」
なぜ遅いのか(本質)
100V充電が遅い理由は、単純に「出力が小さい」だけではありません。
実はもう一つ、かなり重要なポイントがあります。
表示は1.1kW

アプリ上では「約1.1kW」と表示されていますが、
この電力がそのままバッテリーに入っているわけではありません
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実際に起きていること
EVの充電は、
家庭の交流電源(AC)を車内で直流(DC)に変換して充電
しています。
ロスの内訳(重要)
この過程で、どうしても電力のロスが発生します。
実際の充電効率
その結果、
実際にバッテリーに入る電力は0.8〜0.9kW程度
と考えられます。
イメージでいうと
約20%前後はロスで消えている
というイメージです。
ここで重要:実測データ
実際に単発のログでも確認してみると、
3/18 21:09 → 3/19 9:56
68% → 80%(+12%)
約12時間47分
でした。
これをkWhに換算すると、
84kWh × 0.12 = 約10.1kWh
👉 実効充電出力:約0.79kW
つまり、
表示:1.1kW
実際:約0.8kW
👉 約7割程度しかバッテリーに入っていない
なぜ体感で遅く感じるのか
このロスがあるため、
数字上はそこそこ充電しているはずなのに増えない
という感覚になります。
結論
👉 「1.1kW=そのまま1.1kW充電されている」は誤解
です。
さらに言うと、
低出力(100V)ほどロスの影響を受けやすく、体感が遅くなりやすい
という特徴もあります。
今回の実測では、
“1.1kWで充電しているつもりでも、実際は約0.8kWしか蓄えられていない”
というのがリアルでした。
なお、この期間の充電時間は合計79時間10分で、
1回あたり平均13時間以上つないでいた計算になります。
「夜つないで朝ちょっと増える」ではなく
「常に長時間つなぎ続ける」運用
になるのが100V充電の特徴です。
フル充電時間の比較
充電時間は、どこからどこまで充電するかで大きく変わります。
IONIQ5のような84kWh級の大容量EVでは、
で分けて考えるのが現実的です。
充電時間の目安表
| 充電方法 | 0→100%の目安 | 20→80%の目安 |
|---|---|---|
| 100V(約1kW) | 約80〜100時間 | 約55〜65時間 |
| 3kW(200V) | 約30時間前後 | 約19〜21時間 |
| 6kW(200V) | 約15時間前後 | 約9〜10時間 |
なぜ100Vだけ極端に遅いのか
シンプルに言うと、
👉 出力(kW)が小さすぎるため
です。
出力が2倍になると、充電時間はほぼ半分になります
さらに100Vは、
ため、
👉 体感ではさらに遅く感じやすいのが特徴です。
体感の違い
結論
👉 100Vは「1日以上どころか、数日かかる世界」
つまり、
という使い方はほぼ不可能で、
少しずつ回復させる運用になる
というのが100V充電の現実です。
ここが重要:日常運用できるか?
ここまでの実測を踏まえて、最も重要なのが
100V充電で日常運用できるのか?
という点です。
100V運用の実態

私の自宅でIONIQ5(84kWh)を100Vで充電した場合、
これを走行距離にすると
約30〜40km分/日
です。
成立するケース
以下のような使い方なら成立します。
100V自宅充電だけでは厳しいケース
👉 このどれかに当てはまると、一気に破綻します
実際に1週間使ってみて

今回の結果を見ると、
という条件でも、なんとか運用は成立しました。
ただし前提は何度も言いますが、
「常に長時間つないでいること」
つまり、減ったら充電するではなく
「基本つなぎっぱなし」
という運用になります。
見えてきた現実
👉 減らないけど、増えない
もう少し正確に言うと、
👉 維持はできるが、余裕がまったくない運用
です。
結論
100V充電は、
としては成立しますが、
メイン運用としてはかなりシビア
というのが実際に使ってみた結論です。
バッテリー劣化を意識した運用(20〜80%の考え方)

EVに乗り始めるとよく見かけるのが、
「20〜80%くらいで使うといい」
という考え方です。
これはどういう意味か
リチウムイオンバッテリーは、
を長時間維持すると、負荷がかかると言われています。
そのため、
日常的には20〜80%くらいで使うのが良いとされることが多い
という考え方があります。
ただしここは重要
最近のEVは、
ため、
そこまで神経質になる必要はないという意見もあります
SOHという考え方
EVでは
SOH(State of Health)=バッテリーの健康状態
という指標があります。
これは簡単に言うと、
どれくらい劣化しているか
という意味です。
日々の充電の仕方によって、
この数値の維持に影響が出る可能性がある
と言われています。
実際に使ってみて感じたこと
今回100Vで運用してみて感じたのは、
そもそも満充電まで持っていくのがかなり大変
という点です。
そのため結果的に、
20〜80%の範囲で使うことが多くなる
という状態になります。
ただしデメリットもある
結論
バッテリー的には悪くない運用になりやすいが、実用性は低い
というのが今回の印象です。
ここまで100V充電のリアルを見てきましたが、
実際に運用していく中で次にぶつかるのが
充電設備の問題です。
6kW充電は快適と言われますが、
実際には工事・費用・電気契約など、想像以上にハードルがあります。
このあたりは別記事で、
実際の見積もりや現地調査の内容をもとに詳しく解説します!

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