IONIQ5(アイオニック5)で、高速道路を使わずに約600kmのロングドライブに挑戦してきました! 今回の走行条件は以下の通りです。
EV(電気自動車)のバッテリーにとって、決して楽とは言えない過酷な環境ですよね。

「EVって長距離の旅行でも本当に大丈夫なの? 山道だと、あっという間に電気が減って立ち往生しちゃわないか心配…」
そんな、EV初心者の誰もが抱く疑問を持ったまま、実際に走ってみることにしました。 今回は、電費を伸ばすための特別なエコ運転はあえて封印! 暖房もしっかり使い、普段通りのリラックスした感覚で走行しています。
その中で、
これらを、できるだけ実測ベースの「数字」で記録しました。

今回の走行ルート概要(DAY1)
出発地: 埼玉県(道の駅 おかべ)
経由地: 群馬〜長野の山道(白馬・小谷村など)
目的地: 長野県安曇野市(道の駅 ほりがねの里)
DAY1走行距離: 約286km
総走行距離: 寄り道+DAY2の帰路を合わせて合計約600km!
峠越えあり、見えない上り坂ありのシビアな環境。このルートでIONIQ5の電費やバッテリーはどう変化したのか?リアルなデータを見ていきましょう!
- 【結論から先に言います】
- 第1区間:自宅 → 道の駅おかべ(雨天のスタート)
- 第2区間:道の駅おかべ → 道の駅甘楽(ここからが検証本編!)
- 第3区間:道の駅甘楽 → 道の駅ヘルシーテラス佐久南(アップダウンでも電費が落ちない!?)
- 第4区間:道の駅ヘルシーテラス佐久南 → 道の駅上田(驚異の電費10km/kWh超え!)
- 第5区間:道の駅上田 → 道の駅白馬(驚異の電費15.6!? 天候回復でIONIQ 5が覚醒)
- 第6区間:道の駅白馬 → 道の駅おたり(意外と伸びる!?魔法の平坦路と「戦略的」充電)
- 第7区間:道の駅おたり → スノーピーク白馬(発動!EV初心者最大のトラップ)
- 第8区間:スノーピーク白馬 → 安曇野(「魔法」が解けて、EVのリアルな実力が見えてきた)
- 第9区間:安曇野 → 道の駅ほりがねの里(EVの「ちょい乗り」は電費が悪化する?)
- まとめ:EVでの長距離ドライブ&車中泊は「知れば怖くない!」
【結論から先に言います】
思っていたより、かなり普通に使えます!
「途中で止まったらどうしよう…」という不安は、走り終わる頃にはすっかり消えていました。 ただし、その一方でハッキリと見えてきたのは、単なる「カタログ上の電費」だけではない、EVドライブのリアルな部分(メリットも、初心者が陥りやすい罠も!)でした。
このあと、区間ごとの詳細データや実際の体感、そして道中で撮影した証拠写真もあわせて、できるだけありのままの形でまとめていきます。
第1区間:自宅 → 道の駅おかべ(雨天のスタート)


いよいよ600kmのロングドライブに出発!最初の区間は、自宅から「道の駅おかべ」までの約50kmです。 この日は朝からしっかりとした雨が降っており、路面も濡れていて、コンディションとしては決して良いとは言えません。

【区間データ:自宅 → 道の駅おかべ】
雨天で気温も低く、エアコンもしっかり使っていた割には、電費は6.33 km/kWhとまずまずの滑り出しです。 ただ、ここで強く印象に残ったのが「運転のしやすさ」と「疲労感の少なさ」でした。 IONIQ 5は車幅が1,890mmと少し大きめですが、実際に走らせてみると非常に扱いやすく、重たいバッテリーが床下にあるおかげで雨の中でもどっしりとした安心感があります。 そして何より助かったのが……!

【ポイント:天候が悪いほど良さが分かる装備】
通常のミラーだと、窓ガラスの雨粒や後続車のライトの反射で後方視界がかなり悪くなります。しかし、IONIQ5の「デジタルインナーミラー」だと、カメラのクリアな映像が映し出されるため、雨の影響をほぼ受けません。
悪天候の運転は無意識に神経をすり減らしますが、視界のストレスが少ないだけで、想像以上に疲労感が軽減されます。 また、アクセルペダルだけで加減速ができる「i-Pedal(アイペダル)」を固定で使っていたため、ブレーキの踏み替え回数が激減したことも疲労軽減に繋がっています。長距離走行のスタートとしては、かなり良い感触です。

「実は、出発時に車の累計データ(トリップメーター)をリセットするのを忘れてしまいました…(汗)」
というわけで、この最初の50kmはウォーミングアップの「参考値」として扱い、以降はここ「道の駅おかべ」を起点として、本格的にデータを整理していきます!
第2区間:道の駅おかべ → 道の駅甘楽(ここからが検証本編!)

道の駅おかべで車の累計データを一度リセットし、ここからが今回の検証の本編となります! ルートは国道254号がメイン。朝の時間帯ということもあり、交通の流れは比較的スムーズでした。


【区間データ:道の駅おかべ → 道の駅甘楽】
この区間の条件は以下の通りでした。
実はこの3つ、EVの電費(燃費)をガッツリ落とす三大悪条件と言っても過言ではありません。

「これだけ悪条件が揃っているのに、電費は 5.9 km/kWh! 思っていたより全然バッテリーが減らない!」
この悪条件でこの数値が出ていることを考えると、IONIQ5のエネルギー効率はかなり優秀だと感じました。 信号はあるものの車の流れが良く、ストップ&ゴーは少なめ。アクセル操作だけで加減速ができる「i-Pedal」のおかげで、減速時のエネルギー回収(回生ブレーキ)から再加速への繋がりがとても自然です。 運転していて「無駄なエネルギーを使っている感覚」がほとんどありません。
結果として、 「一般道(下道)なら、悪条件でも電費はしっかり安定する」という確かな感触を得られた区間でした。
【長距離運転の疲労度は?】
体感としても非常に楽です!雨天でも視界の安定感(デジタルインナーミラー等)があり、ペダル操作に気を使う場面が少ないため、この時点での疲労感はほぼゼロ。 「このまま長距離を走っても全く問題なさそう!」と、ドライバーのメンタル面でも大きな余裕が生まれています。
メーター上の航続可能距離は、まだ518kmも残っています。安心感に包まれたまま、次の目的地へ向かいます!
第3区間:道の駅甘楽 → 道の駅ヘルシーテラス佐久南(アップダウンでも電費が落ちない!?)

甘楽からさらに北上し、長野県の「道の駅ヘルシーテラス佐久南」へ向かいます。

【区間データ:道の駅甘楽 → ヘルシーテラス佐久南】
この区間は山間部に入っていくため標高差がありますが、ずっと上り坂というわけではなく、平坦な道と緩やかなアップダウンが続くルートでした。 実際の走行でも、惰性でラクに転がっていくような場面は少なく、アクセルを踏みながら周りの交通の流れに乗る必要がありました。ガソリン車であれば、間違いなく燃費が悪化しやすいシチュエーションです。 しかし、結果は5.3 km/kWhと、依然として優秀な数値をキープ!

「EVは下り坂や減速時に電気を発電してバッテリーに戻す『回生ブレーキ』が得意なんです!」
体感としては「普通にアクセルを踏んで走っていただけ」なのですが、アップダウンがある道だったため、下り勾配や減速のたびに回生ブレーキがしっかり効いて、結果的にエネルギー効率が良くなっていたのだと思います。
「ドライバーの体感は普通でも、車が勝手にエネルギーを回収して良い数値を叩き出してくれる」これぞEVの賢さであり、最大のメリットだと実感しました。
【運転の余裕はまだまだ十分!】
ここまでトータルで140km以上、下道の悪条件を走ってきましたが、疲労感はまだほとんどありません。 アクセルペダル一つで速度調整ができる「i-Pedal」のおかげで、アップダウンの続く道でも運転にかなりの余裕があります。 「バッテリーが減ってハラハラする」といった長距離EVドライブへの不安も、この時点では全く感じていません。
バッテリー残量(SOC)はまだ70%もあり、航続距離も400km以上残っています。全く充電の心配をすることなく、さらに山奥へと進んでいきます!
第4区間:道の駅ヘルシーテラス佐久南 → 道の駅上田(驚異の電費10km/kWh超え!)

長野県を走る県道166号を経由し、上田市へと向かいます。 このあたりから周囲の景色も変わり始め、山がぐっと近づいてくるのを感じて「遠くまで来たな」というドライブのワクワク感が高まってきました。


【区間データ:ヘルシーテラス佐久南 → 道の駅上田】
ここで驚くべき数値が出ました。区間電費がなんと 10.2 km/kWh! これまでの区間がだいたい5.9〜6.3 km/kWhだったことを考えると、劇的に良い数値です。約38km走ったのに、バッテリー(SOC)はたった5%しか減っていません。 しかし、運転している私自身には少し違和感(体感と数値のズレ)がありました。

「特別エコな運転を意識したわけではなく、普段通りにアクセルを踏んで流れに乗っていただけなのに、なぜこんなに電費が良いんだろう?」
考えられる要因は、ルートの形状と交通の流れです。 ドライバーが気づかないレベルの「緩やかな下り基調」が続いていたこと。そして、信号が少なくストップ&ゴーが発生しない一定の速度域で走れたこと。 ガソリン車でも燃費が良くなる条件ですが、EVの場合はエンジンなどの機械的な損失が少ないため、こうした「車にとって効率の良い条件」が揃うと、そのままダイレクトに数値として跳ね返ってくるようです。
【走行距離 約180km突破!疲労度は?】
出発からここまで、下道だけで約180kmを走破しました。 普通ならそろそろ足腰が疲れてきたり、集中力が切れたりする距離ですが、驚くほど疲労感がありません。 静かで振動のない車内と、ワンペダル(i-Pedal)による快適な操作性のおかげで、運転は引き続き極めて安定しています!
バッテリー残量も65%(航続表示394km)と、まだまだたっぷり。EVでの長距離ドライブに対する不安は、この時点で完全に消え去っていました。さらに先へと進みます!
第5区間:道の駅上田 → 道の駅白馬(驚異の電費15.6!? 天候回復でIONIQ 5が覚醒)

道の駅上田を出発し、次なる目的地「道の駅白馬」までの約60kmの道のりです。所要時間は1時間18分でした。 このあたりから山の天候が変わり、それまで降っていた雨がストップ!ウェザーニュースの画面でもわかる通り、気温も10℃を超えてきました。


【区間データ:道の駅上田 → 道の駅白馬】
気温の上昇や路面状況の改善(ドライ路面)が影響しているのか、この区間では体感として走りやすさに変化がありました。 アクセル操作に対する反応がより素直になり、EVならではの滑らかさが際立つ印象です。単一の要因で断定はできませんが、「条件(気温や路面)によってクルマの挙動や電費がはっきり変わる」というEV特有の傾向を明確に感じるようになりました。
EV初心者あるある!? メーター表示の「罠」に引っかかる


「前の区間が『9.8』だったのに、今回は『15.6』!めっちゃ電費伸びてるー!走りやすくなったからかな!?」
……と、運転中は大喜びしていたのですが、後からデータを見返して自分の勘違いに気づきました(笑)。 IONIQ5をはじめとする輸入EVの多くは、デフォルトの電費表示が「kWh/100km(100km走るのに何kWhの電力が必要か)」になっています。
【IONIQ5の電費計算のカラクリ】
日本で馴染みのある「km/kWh(1kWhで何km走れるか)」に直すには、「100 ÷ メーターの数字」で計算します。
・区間4:9.8 kWh/100km = 約10.2 km/kWh
・区間5:15.6 kWh/100km = 約6.4 km/kWh
つまり、メーターの数字が大きくなるほど、実は「電気を消費している」ということになります!

「数字が増えて喜んでたら逆だったー!EV初心者丸出しの勘違いでお恥ずかしい…!」
直前の区間4が下り基調の「超絶エコラン」だったため数値は落ちていますが、標高が上がる山道へ向かうルートを含んでの「6.4 km/kWh」は、カタログ値にも迫る十分に優秀な数値です。
到着時のバッテリー残量(SOC)は53%。エアコンOFF時の航続可能距離は約316kmと、まだまだ余裕たっぷり。 トータルで250km近くを下道で走ってきましたが、疲労はほとんど感じておらず、長距離ドライブとしての余裕はしっかり維持されています!
第6区間:道の駅白馬 → 道の駅おたり(意外と伸びる!?魔法の平坦路と「戦略的」充電)

【区間データ:道の駅白馬 → 道の駅おたり】
白馬エリアから小谷(おたり)方面へと進む約24kmの道のり。走っている感覚としては「ほぼ平坦」で、アクセル操作も普段通り、特別にエコを意識したわけではありませんでした。 ところが、到着してみると電費は驚異の「10.1 km/kWh」を記録! EVを運転していると、こうした「見た目の条件(平坦)と、実際の電費が一致しない」という面白い現象に遭遇します。おそらく、目では気づかないほどの「わずかな下り勾配」が続いていたことや、信号などの減速が少ないスムーズな流れ、一定速度をキープしやすかったことが、この高電費を生んだのだと思います。

「メーターの『9.9 kWh/100km』っていうのは、100÷9.9で『約10.1 km/kWh』のことだよ!また数字が小さくなってビックリしたけど、これは『めちゃくちゃ優秀』って証拠なんだ♪」


EV初心者に伝えたい!「使い切らない」スマートな充電術
道の駅おたりに到着した時点でのSOCは50%、航続可能距離は約294km。まだまだ余裕で走り続けられる数値です。 しかし、ここであえて急速充電を行う決断をしました。 理由は、今後のルート(山道などの不確定要素)や、時間帯(夕方に向けて冷え込むこと)を考慮して、「余裕を持ってバッテリーを整えておく」ためです。
ガソリン車に乗っていると、どうしても「エンプティランプが点くギリギリまで走ってから満タンにする」というクセがついていますよね。でも、EVの運用は少し違います。 「使い切るまで走る」のではなく、「休憩のついでに、状況に合わせて整える(継ぎ足す)」。
この「継ぎ足し充電」の考え方を持つだけで、EVの使い勝手は劇的に良くなり、航続距離への不安(電欠恐怖症)は一気に解消されます。IONIQ5に限らず、EVは「スペックの数字」以上に「運用の考え方」で快適さが決まる乗り物だと実感した瞬間でした。



第7区間:道の駅おたり → スノーピーク白馬(発動!EV初心者最大のトラップ)

【区間データ:道の駅おたり → スノーピーク白馬】
急速充電でSOCを84%まで回復させ、安心感たっぷりで道の駅おたりを出発。約20km先にあるオシャレな目的地「スノーピークランドステーション白馬」へ向かいます。
走りながらメーターを見ると、区間電費の数字が「25.2」になっていました。 直前の区間が「9.9」だったので、第5区間でこのメーターの読み方を学んだ私は、この数字を見てギョッとします。


「見た目は全然平坦な道なのに、なんでこんなに電気使ってるの……!?(汗)」
【ポイント:人間の体感はあてにならない?EVのメーターは正直!】
メーターの「25.2 kWh/100km」をいつもの「km/kWh」に変換(100÷25.2)すると……なんと「約4.0 km/kWh」前区間の「10.1 km/kWh」から激減していました。
「えっ、なんで?」と思いましたが、実は小谷村から白馬村へは「標高を登る緩やかな上り坂」だったのです。 人間の目や体感では平ら(あるいは下り)に見えても、バッテリーの減りを見ると「20kmで5%消費」しており、車はしっかりと重力に逆らって電気を使って坂を登っていました。
ガソリン車なら気にも留めないような緩やかな傾斜でも、EVの電費にはダイレクトに影響が出ます。「人間の体感」と「実際の車の負荷」は必ずしも一致しない。地形の影響を数値として素直に受け止める、EVならではの面白さに気づけた区間でもありました。
心配だったSOC(バッテリー残量)も、上り坂をこなした上で79%残っており、航続距離も486kmと十分すぎる余裕を保っています。早めに充電しておいて本当に正解でした!
第8区間:スノーピーク白馬 → 安曇野(「魔法」が解けて、EVのリアルな実力が見えてきた)

【区間データ:スノーピーク白馬 → 原信 安曇野店】
オシャレなスノーピークを後にして、安曇野市内へ向けて約50kmを走行しました。この区間での電費は「9.0 km/kWh」。 これまでの区間で叩き出してきた「10 km/kWh超え」や、直前の上り坂での「4.0 km/kWh」といった極端な数値から一転し、非常に現実的で落ち着いた数値に戻りました。
これには明確な理由が2つあります。 一つ目は「地形」です。下り一辺倒のボーナスステージではなく、平坦な道や緩やかなアップダウンが続くルートだったため、回生ブレーキで電気を大きく稼ぐ場面が減りました。 二つ目は「天候」です。途中から再び雨が降り出し、外気温も10℃前後まで低下しました。雨天時の路面抵抗の増加や、気温低下によるバッテリー効率の低下など、EVにとって不利な条件が重なったのです。



「条件が揃わないと、自然と普通の数字に戻るんだね。でも冷静に考えて? 雨が降ってて気温10℃なのに『9.0 km/kWh』って、EVとしてはそれでも十分に優秀な数字なんだよ!」
EVは環境の変化にとても正直な乗り物です。 地形や天候の恩恵を受ければ信じられないほど航続距離が伸びますが、条件が揃わなければ、カタログ値や期待値よりも少し保守的な数字に落ち着きます。
ですが、ここで重要になるのが「事前の充電マネジメント」です。 小谷で早めに充電を済ませておいたおかげで、50kmを走って悪条件が重なってもSOCはまだ73%、航続距離は422kmも残っています。「電費が悪化するかも」という不安を一切感じることなく、リラックスしてドライブを楽しむことができました。

第9区間:安曇野 → 道の駅ほりがねの里(EVの「ちょい乗り」は電費が悪化する?)
【区間データ:原信 安曇野店 → 道の駅 アルプス安曇野ほりがねの里】
スーパーでの買い出しを終え、いよいよ今夜の車中泊スポットである「道の駅 アルプス安曇野ほりがねの里」へと向かいます。距離にしてわずか6km弱、時間にして20分程度の短い移動です。
ここでメーターに表示された区間電費に注目してください。「4.68 km/kWh(メーター表示では21.4 kWh/100km)」という、これまでの優秀な数値から一転してかなり悪い数値が出ています。(※IONIQ5のメーター表示である「kWh/100km」は、数字が大きいほど電費が悪いという意味になります)
「えっ、平坦な道なのにどうして急に電費が悪くなったの!?」と驚くかもしれませんが、ご安心ください。これはEVのシステム異常でも、走り方の問題でもありません。EVでよくある「ちょい乗り時の初期消費のカラクリ」なのです。



EVは、システムを起動して「走り出し」のタイミングで、バッテリーの温度管理や車内の空調(暖房など)を一気に立ち上げるため、初期の電力消費が比較的大きくなります。
数十キロ走るドライブであれば、この初期消費はその後の走行距離で薄められていく(平均化される)のですが、今回のように「たった数キロで到着してシステムをオフにする」場合、初期消費の割合がそのままドカンと電費計算に乗っかってしまうのです。ガソリン車でも「冬場の近場の買い物は燃費が悪い」というのと同じ理屈ですね。

「数字だけ見るとドキッとするけど、実際に減ったバッテリー(SOC)はたったの2%! 航続距離も433km残ってるから、実害は全然ないんだよ。これも一つの『EVあるある』だね!」

したがって、この「ちょい乗り」の電費はEV本来の実力値ではなく、あくまで参考値として捉えるのが正解です。到着時のバッテリー(SOC)は71%をキープしており、翌日以降の走行や、このあとの車中泊(ユーティリティモード)に使う電力は十二分に残っています。
さあ、無事に道の駅に到着しました。次はいよいよ、EV最大の魅力とも言える「快適すぎる車中泊」の検証に入ります!
【検証】EVで車中泊!ユーティリティモードを11時間使ったバッテリー消費は?
【ユーティリティモード検証データ】
今回の旅の裏テーマでもある「EV車中泊のリアルなバッテリー消費」を検証します! この日は休憩の延長として、道の駅の駐車場でそのまま夜を明かしました。(※道の駅はあくまで休憩施設であるため、周囲の迷惑にならないよう配慮しながら静かに利用しています)
IONIQ5には「ユーティリティモード」という、車中泊やキャンプに特化した神機能が搭載されています。これをオンにすると、走行用のモーターを起動させずに、大容量バッテリーから直接、空調(エアコン)やオーディオ、車内コンセントなどに電力を供給できるようになります。
まずは、夜(開始時)と翌朝(終了時)のメーター画面をご覧ください。


外気温が10℃〜8℃という少し肌寒い環境の中、約11時間40分にわたってユーティリティモードを使用しました。 結果は、71%だったバッテリー(SOC)が翌朝には59%に。消費した電力はたったの「12%」でした!
バッテリー容量(約77kWh)から換算すると約9kWhの消費。1時間あたりわずか約0.8kWhという計算になります。 「一晩中エアコンをつけていたら、朝にはバッテリーが空っぽになって走れなくなるのでは?」と心配するEV初心者の方も多いと思いますが、この程度の消費であればまったく問題ありません。翌朝の航続可能距離表示も、しっかり「327km」を残しています。

「しかもEVだから、エンジン音も振動も、排気ガスもゼロ! 車内は信じられないくらい静かで、ガソリン車での車中泊とは比べ物にならないくらいグッスリ眠れました♪」
ガソリン車で一晩中アイドリングをして空調を使うのは、騒音や排気ガスによるマナー違反になるだけでなく、一酸化炭素中毒の危険性もあります。しかし、EVであれば周囲に一切の迷惑をかけずに、「完全な無音・無振動のプライベート空間」で快適な室温をキープできるのです。これはEV最大のメリットと言っても過言ではありません。
おまけ:EVあるある「車中泊明けは電費の数字がバグる!?」

翌朝、車を走らせようとしてメーターを見たときに少し笑ってしまいました。 直近の電費表示が「196 kWh/100km(約0.5 km/kWh)」という、とんでもない極悪数値になっていたからです(笑)。
これもEV特有の現象です。ユーティリティモードで「車は1ミリも走っていない(距離は稼いでいない)のに、11時間分の電力をしっかり消費した」ため、車のコンピューターが「なんて燃費(電費)の悪い走り方なんだ!」と計算してしまったわけですね。もちろん車の異常ではなく、走り出せばまた正常な電費計算に戻っていくのでご安心ください。
快適な目覚めとともに、バッテリーも気力も十分! 下道600kmの旅、2日目のスタートです!
まとめ:EVでの長距離ドライブ&車中泊は「知れば怖くない!」
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました! 群馬から長野・白馬を抜ける山道メインの下道ドライブ、そして道の駅でのEV車中泊。出発前は「途中で電気がなくなったらどうしよう…」「車中泊でバッテリーが上がったら…」と不安だらけでしたが、実際に走ってデータを記録してみると、カタログスペックだけでは分からない様々な「リアル」が見えてきました。
ここで、今回の1日目のドライブで分かったことをまとめます!
【前編のハイライト:EV初心者が学んだリアル】
・山道は「上り」で電費が落ちるが、「下り」の回生ブレーキでしっかり取り戻せる!
・急速充電器には「充電ロス」があり、理論値通りの電力がそのまま入るわけではない。
・メーターの「kWh/100km」表示は、数字が大きいほど電費が悪い(初心者の罠!)。
・エアコンやシステム起動の影響で、短距離移動(ショートトリップ)は一時的に電費が悪化する。
・ユーティリティモードでの車中泊は、1晩(約11時間半)で約12%しかバッテリーを消費しない。無音・無振動で圧倒的に快適!

「ガソリン車時代の常識をいったん忘れて『EVならではの考え方』に慣れるのが、EVドライブを最大限に楽しむ一番のコツなんだね♪」
「経験+数字」で検証したリアルなデータ、いかがだったでしょうか。 最初は戸惑うこともありましたが、IONIQ5という車の特性と、EV特有のクセを理解すれば、長距離の山道も車中泊も「恐れるに足らず」どころか、むしろEVの得意分野だということがよく分かりました。
さて、快適な目覚めとともに、いよいよ旅は2日目へ突入します。
次回【後編】予告:下道600km完走なるか!? 最終的なトータル電費を大公開!
次回【後編】では、長野から自宅へ向けて、さらに続く下道の旅路をレポートします! 2日目の過酷なルートで、果たして電費はどう変化するのか? 最終的に下道600kmを走り切るために、追加の充電は必要になるのか?
そして、全行程を終えた後の「トータル電費」から導き出された「IONIQ5のリアルな総航続距離」をついに大公開します! EV初心者のリアルな奮闘記、後編もぜひお楽しみに!
【後編】下道600kmの結末とトータル電費の公開はこちら👇
【実録】電気自動車(IONIQ5)で下道600km完走!雨・夜・山道で出た驚きの電費と最終結果


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